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宮城野の もとあらの小萩
露を重み 風を待つごと 君をこそ待て(古今集巻十四 恋愛歌四)

ベガルタやソニー仙台の試合でユアスタ(旧:仙スタ)へ来たことはありませんから、泉中央駅周辺の風景を見ても、思い出されるのは第2回と第3回仙台カップのことばかり。ただ愉しく観ていれば良かった日を、遠く、切なく、懐かしく、愛おしく感じながら、お気に入りのスタジアムへと向かったのでした。

君をこそ、待て。

<2007仙台カップ第1日第1試合@8/29ユアスタ>
U-18日本代表 1-3(前半1-0)U-18フランス代表
得点者:比嘉、パカール、デュヴァントゥル×2

----16宮澤/室蘭大谷----15白谷/国見----
-------------------------
12渡部/市船--09鈴木/福岡-10C井上/大分-13比嘉/柏
-------------------------
03中田/名古屋-04大野/新潟-02堀田/柏-05椋原/F東京
-----------01松本/順大---------

白谷→14丸谷/境
渡部→08加藤/市船
比嘉→11河井/藤枝東
椋原→07浦田/帝京
井上→17小井土/千葉(腕章は大野へ)

※松本が大1、比嘉が高2、それ以外は全員高3

曇り空の仙台は涼しく、良いコンディションかと思われました…が、スタンドに入って呆然。ピッチが水玉模様―荒れすぎて、芝のない部分があるのです(実際、公式記録には「芝:不良」と記載が。この状態で、試合のインターバルにピッチでサッカー教室も) 応援している選手=比嘉くんが、ドリブルを武器とするだけに、辛いと感じました。

開始直前、円陣を組もうとしたイレブンを待っていたのは、田嶋JFA専務理事と仙台市長によるキックイン。思わず固まりますが、儀礼終了後、気合を入れ直します(集合写真撮影してからピッチへ駆け出す時には、威勢のいい声も聞こえました)

日本代表スタメンの平均身長と体重が、173.2cm/66.6kgなのに対して、フランスは180.7cm/73.8kg。見るからに違うのですが、たとえば、同じ“一歩踏み出す”にしても、脚の長いフランスが先にボールをゲットしてしまうのです。まして、その“踏み出す”判断へ至るシンキングスピードの段階で、日本とフランスはイコールではありません。

とにかくピンチの連続でした。やっとの思いで奪ったボールは前方へ出されるのですが、これがなかなかマイボールとはならず、相手に拾われてピンチ再来…のループ。安易なミスでのプレゼントボールも散見されました。それでもスコアレスドローが継続したのは、ひとえにフランスが最後の最後で枠を捕らえ切れなかったから。堀田くんがメインで仕切り大野くんが寄せるバックラインと、勇気を胸にセービングを続ける松本さんの奮闘も、もちろんありましたけれど。

堀田くんは、今回の代表メンバーでは体躯に相当恵まれている部類なのですが、主に見ていた相手(#9ノグ)との身長差は一目瞭然。だって、堀田くんの頭のてっぺんと、相手の鼻の頭が同じぐらいなんですよ。それでも、ノグとの肉弾戦に、堀田くんは身体を張って、ぎりぎり耐えていました。

逆に、かなり体格差のある比嘉くんは、ドリブルを仕掛けても、文字通りの重圧に屈し、べたりと芝に倒されていました。真っ向勝負に勝ったシーン、今日はほぼなかったです…。もともと、そんなにボールを持つ回数もなかったんですけど。早く強いはたきも、なかなか味方と呼吸が合わず。

持ち味を発揮するチャンスをつかみ取れなかった比嘉くんにチャンスが訪れたのは、39分。日本はFKを得たのですが、その直前のプレーで、右サイドでフリーだった自分へボールが通らなかったのに怒りを覚えていたように見えた比嘉くん。FKを担当した鈴木くんは左サイドの渡部くんへの展開をチョイス、渡部くんの入れたクロスは相手にクリアされてしまったのですが、このクリアボールが、右サイドにいた比嘉くんのそばへやって来たのです。

拾った比嘉くんはドリブルで前へ運び、難しい角度ながら、逆のサイドネットめがけてシュート! これが綺麗に刺さりました!! なんたって、比嘉くんがこの日放ったシュート、これ1本ですから。右30度の、通常なら厳しいと思われる角度も、GKとポストとの間を通して入れてしまう―よく見るゴールパターンでもあり、『比嘉ゾーン』とも呼べそうな。

決めた比嘉くんは、右コーナーへ疾走、フラッグを揺らしながら、吠えていました。ストレートに感情を発露する姿…その想いは、どこへ、誰に、見せたかったものなのでしょうか。

終始押されていたにもかかわらず、リードしての折り返し。粘り強く戦ったバックス、ホイッスルが鳴ると、堀田くんが大野くんへ軽くハイタッチをしていました。

後半もフランスペース。なかなかチャンスの芽すら見いだせない日本でしたが、ショートコーナーから比嘉くんの上げたクロス…いいコース取りだったのに、誰も合わせられず、軌跡を見送る比嘉くんは「なんで?」とでも言いたげな顔をしていました。後半20分、河井くんとの交代ボードが掲示されます。

直後…本当に直後、日本は左サイド(左SBの中田くんは、もともとオフェンシブMFで、プレーポジションを拡大し、そこへたどり着いた選手なんだそうで)からゴール前へ低く速いセンタリングを入れられ、これをゴール前で完璧に合わせられて、追いつかれてしまいました。しつこいですが、本当に直後だったんです。がっくりです。

身体能力―体格、筋力、速度の類では、絶対に勝てません。だったら、どうやって対抗していくのか。U-17代表(城福ジャパン)は、それに対して、ある仮定を突き詰めようと組み上げられたチームでしたが、この代表にスタイルはありません。後半も、曖昧なボールでFWに裏を取れと要求し続ける、打開しろというのも酷な要求と想われるようなサッカーでした。2失点目は1失点目と酷似した形、3失点目はGKが一度はじいたのをおしこまれたもの。中田くんは終了間際、2枚目の警告で退場を余儀なくされました。

タイムアップと共に、鈴木くんが座り込んでいました。選手個々は、みんな、死力を尽くして、立ち向かおうとしていました。それは間違いありません。けれども、それだけでは勝てない相手が世界にはゴロゴロいるから、日本サッカーはメソッドを模索してきたのではなかったのでしょうか。仙台カップは、世界には単純勝負では太刀打ちできない相手がいると体感するための通過儀礼なのでしょうか。もやもやしたものを抱えながら、私はユアスタを離れたのでした。
2007/08/29 23:15:56 | Japan National Team | Comment 2 | Trackback 0
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Comment
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by: * 2008/03/18 19:35 * [修正]
>鍵コメさん
書き込みありがとうございます。
膝の靭帯は、サッカー界全体では、どうしてもある程度の割合で故障が発生する部位で…ゆえに、今まで何人もの選手が苦しみ、そして甦る姿を見てきているため、その道を比嘉くんが歩むのかと思うと、つい切なくなってしまうのです。
でも、若いから、移植した部分が馴染むのも早いのでは、と自分に言い聞かせています。
by: やぶ@家主 * 2008/03/19 23:30 * URL [修正]
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