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It's now or never
「次郎…!」
ミートした時点で、背中の2番は視認できていました。ML席側のコーナーへ疾走しながら跳び上がり、拳を突き上げ吠える姿が“江戸川”とオーバーラップして、プロ初ゴールだと確信したのです。

それは、理性の働き。

確定する以前に、私は立ち上がって(ゴールが決まっても、いつもは周りが立ち上がった後で、ゆっくりと、自分の意思で「立とうか」と考えて立つんです。だから、すごく遅いです)いました。感嘆の声を漏らしながら。

目元が熱くなっているのに気づいて、冷静な自分が、呆れたように、感無量の自分へ、内なる声で呟くのでした。
(泣くほど嬉しいのか?)

唯一分からないのは、私が何を見たくてスタジアムへ足を運んでいるか。(Land of Riches過去ログ・2003年12月14日)

<J1第3節@3/30日立台>
柏レイソル 1-2(前半1-1)コンサドーレ札幌
得点者:鎌田、西嶋、西

天気予報では18時頃から雨となっていましたが、日立台へ歩く途中で既に、パラパラと冷たいものが落ちてきていました。フードコートでふれあいタイムを横目に(J'sGOAL。リハビリ仲間か、最近いつも柳澤さんと浩太さんは一緒にいるイメージが)タンドリーチキンをほおばると、覚悟を決めてポンチョをまといました。

入場して最初に購入したのは、チキンでもロコモコでもなくVitoriaでした。とはいえ、表紙をまじまじと見つめると、濡れぬよう、菅沼さんのインタビューさえロクに目を通さず、バッグへしまいこんだのでした。

本当にレイソルのユニフォームを着ているんだね、と今更、無意味にも思えるような感想を抱きつつ。
(サボり過ぎゆえ、アヒルの2番を着た姿をまだ生で見てなかったと気づいたのは、試合が始まってからでした)

発売日に買ったわけでもないのに、チケットはAR席の最前列。近くにいる赤黒の選手たちから、長身で、黒髪がもっさりした人を探しました。4年のブランクは大きく、コンササポさんのコールが聞こえても確信は持てず…結局、心の奥だけで「おかえり」と呼べたのは、32番と背中に入った赤黒の縦じまに袖を通したところを目にしてから、でした。

柴田“くん”が帰ってくる―北海道系のスポーツ新聞をあれこれ読んで、どれだけテンションが上がったでしょう。私がレイソルユースと出会った年に、石川キャプテンとCBで組んでいた大型ストッパー。浜松大へ進学し、今年、コンサドーレでJリーガーとなり…日立台へ帰ってきたのです。レイソルユースで、大学経由でプロになったのは、柴田さんが初めてのはず。

柴田さんが主にマークを担当するのは、レイソルの高卒ルーキー大津さんです。つい数日前、18歳になったばかりの大津さん。前日の練習で初めて間近でお会いして…当人が意識せずとも発散されるみずみずしいオーラに圧倒されたのですが、J1のピッチは若いからと言って、手加減してもらえる舞台ではありません。

脆さも秘めた美しき理想論と、多少の汚れも辞さない現実的アプローチ。大津さんと柴田さんは、ルーキーでありながら、正反対の哲学でぶつかり合った両チームそのもののようでありました。いや、柴田さんは普通に強固だったと思うのは…贔屓目でしょうか。

そして、まだまだひ弱さも否めないポストぶりでありながらも、大津さんが時折見せる“そこへボールを通すか?!”というサプライズは、私がサッカーで最も魅力を感じる面で、見れば見るほど、大津さんへ惹きつけられている自分をはっきりと感じたのでした。

レイソルのバックラインは、最右翼の“永遠の若手”含め、非常に若い顔触れが並びました。初先発のちょっとしたぎこちなさ、情熱を全面に押し出しての大胆な飛び出し、後ろに残されたデンジャラスゾーン。AR席寄りへ立つ鎌田さんの一挙手一投足へ釘付けでした。未完成ゆえの不安定さは、互いに埋める形となるのですが、時には鎌田・小林・石川と3人とも翻弄され、放たれた強烈なフィニッシュを雄太さんが体を張って止めてくれた、なんて場面もありました。

心が上向きの力を得れば、ぐんとパフォーマンスが上昇するのは、何よりも若さの証だと思う―ショートコーナーから俊太さんがファーへ入れてくれたボールを、鎌田さんが頭で叩きつけ、初ゴールとなって派手に喜んだわけですが、これ以降、ボール奪取の思い切りが抜群に良くなったように映りました。時に良すぎて、抜かれてピンチが芽生えたりもしたのですが…この落ち着かない感じが、むしろ鎌田さんが“本当にプロの世界へ飛び込んできた”と、フットボーラーとして一つ上のステップへ進んだと教えてくれるのでした。

前半も残り少なくなってきた時間で、祐三さんがイエローカードを提示されての、札幌セットプレー。嫌な予感はしたのですが…ネットは揺れてしまいました。イラッと来るほど、アウェー側ゴール裏が盛り上がります。AR席も、いつも通り、相手サポさんとのまだら模様。チャントを歌いながら、音程を見失いそうになること数知れずでありました…が、それでも、声を出そうと思えたのは、私にとっても鎌田さんのゴールはドライビングフォースだったんでしょう。

後半に入ると、レイソルが先に札を切ります。前日練習から代表での疲れが隠せなかったチュンソンに代えて、ポポを入れました。ポポの直接FKは、ある種のクジみたいな、続きのないプレーだと思えば良いのではないでしょうか?

運命が分かたれたプレーは、この後。祐三さんが…前の試合に続き、痛恨のボール処理ミス。それをそのままゴールに結び付けられてしまって。言い古されていることですが、FWは100回中99回ミスしても、残りの1回を決めればヒーローです。DFはそうはいきません。DFは99回の好守が“当たり前”で片付けられてしまうポジションで、一度のミスは許されず、糾弾される位置なのです。それがDF、それがセンターバックです。

「DFは一つのミスが負けにつながる。だからこそ楽しい」
私がCBマニアを自称する契機となった“コペルニクス的転回”をもたらしてくれた、今は浪速でプレーする選手の、若き日の言葉。

そういうものなのです。悔しさで地面を叩こうと、罪が軽くなるわけでもなく。悔しさは、次の試合、その次の出場機会で完封することだけで晴らせるのです。それで当然のような見方をされながら。

試合に出られる深い喜びを知っている…味わっていたなら、その喜びがどのようなきっかけで発生し、どのような時間によって成長していくかも分かっているはず。小林祐三は、それだけの選手、でしょう?

レイソルは菅沼さんを投入し、ポジションを入れ替えて、チャンスをうかがいます。やっと出てきてくれた、と思いました。心底。守りへ入ろうとするコンサドーレを前にして、菅沼さんは得点を求めて戦います。

LAST PIECE...KAMATA, LEE, ISHIKAWA, SHIBATA and SUGANUMA.

レイソルユースの最高傑作は、あの年も…試合だけ参戦のような格好でも、エースでした。貪欲にゴールを狙う。5人とも、あの日の…今回の試合と同じ、照明のともった日立台でぶつかった日とは、変わらないところもあるし、変わったところもあります。変化=成長したから、みんなプロサッカー選手でいられるのです。

現在は過去より強い。少なくとも感情にとっては…圧倒的に。柴田さんを意識できる時間は減り、ただただレイソルのゴールを望みました。ゴールをもたらしてくれる唯一の方法はシュート。それをどの選手よりも実行していたのは、鎌田さんでした。オーバーヘッドにはビックリしたし、終盤に放たれたボレーも、惜しくて。

昔、RKUサッカー部公式の選手紹介で、今年も攻めます、とかなんとかコメントしていたのを、ふっと思い出したり。

だけど、鎌田さんに二度目の歓喜は与えられず…レイソルにも2点目はもたらされませんでした。直接の敗因は、祐三さんの致命的ミスかもしれませんが、勝てなかった理由は、もっと根深いと、構造的だと、素人の私でも感じました。

最後まで諦めずに声は出したのですが…無常にもタイムアップ笛は鳴り、石川選手会長ががっくりと肩を落とし、柴田さんがゴール裏のサポさんの前で満面に笑みを浮かべているのを見て、当たり前なのですが、彼らは違う道を歩いているのだと痛感しました。

サッカーがあれば、また会えるんでしょう、が。

そう、最後に笑ったのは柴田さんだったのです。コンサドーレの一員として。すごくいい笑顔でした。これで、もう、日立台へ何か思ってくれることもなくなりますか?(記事で昔の話をしてくれて、嬉しかった、のは、私ぐらいだと、思うのですけれども…)

今年、ユースから他のJクラブへ進んだ選手が、コンサドーレの堀田さんはじめ3人いて、これまでにも無論いるわけで、凱旋とは、「おかえり」も言うことのできない、どうしようもなく切ない出来事なのだと、思い知らされたのでした。

それでも…それでも言えます。みんな、帰ってきてほしい、と。私はその日も、レイソルの勝利を望むのだろうけれども。
2008/04/01 01:16:18 | Reysol | Comment 3 | Trackback 0
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
by: * 2008/04/02 02:33 * [修正]
拳って…なんだろう…?
by: BlogPetのポンペイ * 2008/04/02 10:16 * URL [修正]
>鍵コメさん
レス遅くなってすみません!
そう言って頂けると、嬉しい…というか、ホッとします。

トップの試合はメモを取らない+中継で確認しない(自分と異なる視点で見た試合の“情報”を入れてから感想を書くのが好きではないのです)ため、無責任な感想の羅列が並ぶ「れじれじ」でも、特に“観戦記”からかけ離れた内容になります。

私の中では、記憶ないくせに、鎌田次郎=FC東京U-18主将、のイメージが濃いようです。

>ぽんちゃん
殴られると痛いよ…シジクレイのなんか、ヒットしたら痛いだろうね><
by: やぶ@"Tell me who's crying"家主 * 2008/04/03 23:58 * URL [修正]
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