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戦友
黒髪が強風になびいていました。なびくほど伸びているのか、と中盤で“2年前の同僚”へ懸命に食らいつく背番号2を眺めていました。

がーがーと味方を怒鳴りつけた鎌田さん。相手スローインが行われる前のわずかなインターバルで、南さんは鎌田さんの肩を抱き寄せ、何かを耳元へ囁きかけていたのでした。そこまでして何を伝えたかったのか、気になりますが、知るすべはありません。

<J1第7節@4/19日立台>
柏レイソル 5-1(前半3-0)東京ヴェルディ
得点者:太田×2、李、大谷、アレックス、富澤

ポンチョを持参するか、家を出てしばらく歩いてから迷って、結局、取りに戻りませんでした。パラパラ雨舞うフードコードは、ほとんど列もできません。楽で助かるのですが、屋根の乏しい日立台、空より落ちる雨粒がきれいな水だとは到底思えぬご時世だけに、食欲も低下してしまいます。

札幌戦では最前列でしたが、今回は最上段。日立台のサイズだから、前者ではミーハーっぽく、後者なら戦術に注目する、それぞれの楽しみ方が味わえます。まず目を惹いたのは、ヴェルディの背番号33・河野さんです。突破でチームにアクセントをつけるアタッカーは、ついこの前まで、U-18の試合で苦しめられてきた相手。ルーキーが、トップチームの一員として、早くも目の前に立ちふさがったのです。

積極的に前へ出てボールを奪うのが鎌田さんの持ち味だと思っているのですが、中盤の底を一人で支えるタスクを与えられたこの日、果敢さは諸刃の剣として、レイソルにも細かい傷をつけていました。それでもスペースを埋める嗅覚は秀でているのですが、対人は苦手(大卒ルーキーにしては完成度高いのですが、得手・不得手のコントラストが鮮やかなのは、やはり大卒っぽい)。主にマッチアップするのはディエゴ。時に引きずられたりしつつ、対峙していました。

寄せても、アプローチ失敗も多々ある―軽率な寄せに失敗し、それを認めガックリとうなだれるCB祐三さんを見てしまった時には、自分のことでもないのに、本当に申し訳なく感じてしまいました。寄せるか寄せないかの見極め、寄せると決めた際のハードマーク、闘志を燃やしながらも冷静さは決して失わず間一髪で危機を摘むクリア。祐三さんがゴール前にいて、どれだけレイソル…と鎌田さん(そして後半途中から出てきた石川さん)は救われたでしょう。

鎌田さんが空振りしてスタンドをヒヤヒヤさせるも、レイソルボールとなって続いた展開―左サイド、ゴールからは少し離れた位置より放たれたミドルシュート。ここが試合の分水嶺でした。いや、大谷キャプテンがコイントスに勝って前半、風上をゲットしたのも大きかったとは思うのですが、ひたちなか馬入で、風と勝敗が関係なかった試合も見ているので…。

「迷いはなかった。シュートが少ないので、ミドルシュートを多くというのを今年の課題に挙げていた。そのシュートから得点が生まれたということは、自分にとって自信につながる。シュートコースが空いたら打つということを心がけていて、今までそう言いながら試合中にできていなかったので、このシュートをきっかけにもっともっとシュートを打ちたいと思う」(J'sGOAL)

結果としては、チュンソンのミドルはGKがはじき、こぼれ球を逆サイドで詰めていた太田圭輔さんが蹴り込んでレイソル先制となったのですが、変な話ですけど、ゴールそのものより、チュンソンがシュートを選択してくれたのが嬉しかったんです。声に出さず叫んでましたもの。
やっぱり打ってなんぼだよ!!

アレックスが右サイドの太田さんへ展開し、入ったクロスをファーサイドでチュンソンが頭で叩き付けたら、ますますその想いは強固になりました。ゲームを通し、ポストプレーや、今までうまくいかず批判の多かったスルーもしっかり結実させていたチュンソン。勇気は結果をもたらし、結果は勇気を強固にする。良いスパイラルの真っ只中に立っていました。3点目の大谷ゴールも、起点はそんなチュンソンで、ゴール前をくるくるとボールが小気味よく回った果てに。

後半に入った4点目・アレックスの直接FKは見事でありました。相手、微動だにしなかったし! この後、鎌田さんが寄せるも冨澤さんに風へボールを乗せたミドルを許してしまい、完封はならなかったのですけれども、RKUのお陰で(苦笑)3点リードでも安心できない私でも、さすがに勝利を確信した5点目は、前述の通り、チュンソンのスルーが効いた、太田さんの一撃だったのでした。

これほどまでに充実した試合で、まさかクライマックスが最後の最後に訪れるとは。


14番のボードを掲げられ、時間稼ぎ要員として太田さんの代わりに入ってきた選手を、私は菅沼さんだとばかり思っていました。完全に、自分の希望的観測で。しかし、背中に載った数字を視認して…交代直前、石川さんがボールを安直に外へ蹴り出した理由を即座に理解し、AR席で一人笑い転げていたのでした。

優しすぎる!!

背番号26は、なかなかプレーが切れないので、ずっとタッチライン横で待っていたのです。26番を引き継いだ後輩をピッチ内へ招き入れるためにボールをアウトさせた、勝利への献身よりも後輩愛を選んだ石川さんが、あまりにも石川さんらしくて笑ってしまったのですが、試合後の祝勝会で、蹴り出しを指示したのは大谷キャプテンだったと聞き、レイソルユースの絆に胸が温かくなりました。

先輩の好意で日立台のピッチへ足を踏み入れた大島さん、与えられた時間はわずかだったはずなのに、ボールまで気を利かせて回ってきます。私は心配よりも、ただ無邪気に笑っていたのでした。

勝利ダンスで、最初はサポーター側へ突き飛ばされていた大島さん…は、レイソルユースの。
そのダンスで、他の選手があまり来ないメイン寄りでサポーターのゲーフラを受け取った鎌田さんと、一緒にゲーフラを持って踊ったチュンソン…は、FC東京U-18の。
この試合でボールボーイを務めた少年たちが、最後に集合写真を撮ったのだけれど、その最後列中央へ、きっと極上の笑顔で飛び込んだはずの石川さん…は、ラッセルの。

人と人の想いを繋ぐものの尊さを目にして、ぐっときた日立台の夜でした。

大島さん 「日立台のグラウンドに自分が立っているのが信じられなくて不思議な気持ちでした。交代を待っている間、ピッチがキラキラ光って見えたんです。本当に気持ちがよかった。こういう気持ちをもっともっと味わえるように頑張ります」(レイソル公式)

北嶋さんが評した通り、名言でしょう。だからこそ…ナイトゲームで黄色く輝いてはいない日立台で過ごす時間も、同じように大切にせねばならないのが、大島さんの課題です。翌日のサテライト、私は観戦していないのですけれども。

どんな試合も一度きり。その積み重ね、そしてそこへの準備の蓄積で、選手は、フットボーラーとしても人としても伸びていき、想いを分かち合える仲間も作っていく。私たちは、そこで勝手に想いを分けていただいている果報者。

2008/04/23 22:19:49 | Reysol | Comment 0 | Trackback 0
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